・形式
小説、長篇、犯罪
・あらすじ
大江健三郎賞受賞作にして、LAタイムズ文学賞候補作、
アメリカ「ウォール・ストリート・ジャーナル」2012年ベスト10小説、
アメリカ・Amazonのbest books of the month(March)に選ばれたベストセラーがついに文庫化。
綾野剛氏絶賛! 「血も心も身体も嘘みたいに、ここには確かな生(じじつ)がある」
東京を仕事場にする天才スリ師。
ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎、かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」
—-運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。
そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは……。
その男、悪を超えた悪—-絶対悪VS天才スリ師の戦いが、いま、始まる!!
東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎―かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは…。大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラーが文庫化。
・収録話数
全18章
・初出
文藝、2009年夏号
・刊行情報
掏摸(スリ)(河出書房新社)
2009年10月
掏摸(スリ)(河出文庫)
2013年4月20日
・受賞歴、ランキング
第4回大江健三郎賞(群像、2010年5月号、7月号)
LAタイムズ文学賞ミステリー・スリラー部門最終候補
The Wall Street Journal The Best Fiction of 2012
・読了日
2017年6月18日
・読了媒体
掏摸(スリ) (河出文庫)
21刷
・感想メモ
『銃』のような心理描写の文章のドライブ感はないが、これまでの中村文則作品と比べて、最高傑作だろうと思った。物語が無理に膨張することなく収束していて、管理されてまとまっていた。同じテーマでも作品が徐々に変化していることを感じるが、女性の描き方はずっとこうなのだろうか。(2017.06.18)
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