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赤い夢の迷宮 /勇嶺薫

・形式

小説、長篇、ミステリー

 


・あらすじ

惨劇の同窓会の幕が開く。ジュヴナイルミステリの第一人者が封印を解いた。ダークミステリ、衝撃作! 25年前、ぼくらは小学生だった。殺人鬼が出没する噂もあった街で、ぼくら7人は「やっておもしろいこと」を見せてくれる不思議な男OGの館に通った。地下室であれを見せられるまでは。OGからの招待状を受け取り、再会したぼくらは大人になっていた。7人を待ち受ける本物の惨劇。悪夢は始まっている。

 


・収録話数

 


・初出

 


・刊行情報

赤い夢の迷宮(講談社ノベルス)

2007年

 

赤い夢の迷宮(講談社文庫)

2010年5月14日

 


・読了日

 


・読了媒体

 赤い夢の迷宮(講談社ノベルス)

 


・感想メモ(※内容についての記述有り)

本作を読み終わったときの第一感は、「よく分からない」というものでした。読者を煙に巻いているとでも言うか、難しい。

 


では、この作品はどうなっているのか。ぼく(主人公)とOGの言っていることはどちらが正しいのか。ラストはどういう意味なのか。について考えていきたいと思います。

 

ぼくの記憶が真実とすれば


・Cちゃん(自殺)

・ココア(濁流にのみ込まれ死亡?)

・魔女(吉良に殴られ?)

・ゴッチ(転落死)

・ウガッコ(吉良に刺される)

・キャア(吉良に刺され?)

・吉良(ウガッコにからまり死亡)

 

 

不可解な点

・章の名前が「一人目」なのにCちゃんとココア2人が死亡?

・魔女がCちゃんには影が見えなかったとしていること。

 

全てはぼくの妄想である場合


・ぼく一人が残り他全員がヘリで戻り、僕一人が残る
・Cちゃんは不倫相手と失踪
・ココア(不明。家にいないが、電話も無いことになるので、屋敷には向かっていない)
・魔女(癌で死亡?)
・ゴッチ(不明。失踪?)
・ウガッコ(不明。失踪?)
・キャア(不明)

 

 

しかしこの場合は、全員がヘリで戻ったというのが、変なのです。圏外で携帯が使用できないことが分かったとき、連絡をいれたのは主人公一人だけなのです。だから他の人がここで帰るのは有り得ないと思います。

 


どっちだと、言い切るには決定的な条件が欠けているような気もします。

 


では、どうなのか。

 

作中日程について


8月1日(便宜上仮に)  

ビルにて集合するよう言われ、そのとおり集まり再会する。その後眠らせ、屋敷と見せかけ屋上へと移動。

 

夜、OGは秘密の通路を通り、パーティに出席。その後屋敷にて事件発生。

 

主人公が一人生き残る。

 

 


8月2日 

主人公は本当の屋敷に移動させられており、そこで発見されたのかのような状況をつくる。

 

その後2日間寝たり起きたりの状態が続く。

 

実はこう?


実はこうだったのではないでしょうかと、僕はじっくり考えてるときにふと思いついたのです。


8月1日

ビルにて集合するよう言われ、そのとおり集まり再会する。その後眠らせ、そのまま強力な睡眠薬で眠らせておく。

 

OGはパーティに出席。この様子を録画しておく。

 


8月2日

丸一日眠った後、屋敷へ移動。OGはどこかへ隠れるか、ヘリで帰る。

 

事件発生。

 

 

8月3日

主人公発見される。その後1日間寝たり起きたりの状態が続く。

 

 

寝たり起きたりの状態が続いていたということは、何日経過したのかということは知り得ないでしょうから、この2日間という日数が出たのは主人公が後に逆算したからでしょう。つまり、日数をずらしたということがありえます。

 

真相についての一つの考え


265ページを見ると、こんなことが書いてあります。

 


結局、ユーレイには会えなかった。でもそれはたいしたことじゃない。だって、彼は同窓会に来てなかったんだから。


でもその前に彼はココアの家に行っています。ココアは同窓会に出席していないのにもです。ですが行っていた。

 


この直後に、出席した人の名前がありそこには彼女の名前はありません。ということは彼女は誰かと入れ替わっていたのではないでしょうか。

 


魔女では、影が見えるとか、絶対音感だとかいう要素があるので、有り得ないと思います。

 


つまりはCちゃん=ココアだったんですよ!

 


だから、魔女にはCちゃんの影がみえなかったんです。

 


その後、追いつめられていたココアは自殺。それと入れ替わった、Cちゃんは不倫相手と逃げます。

 


一方、癌を告知され自らに影が見えるようになった魔女は(吉良に?OGに?)自らを殺すように願い出て、その通り死にます。

 


影の口が開いた。
「イッショニ、イコウネ・・・」
その声を感じたとき、魔女は安らかな気分になった。
そして彼女は両目を閉じた。(p197)


これは、死の恐怖から解放されたということを表しているのだと思います。

 


疑問は、何人はこの計画を知っていたのか?ということです。

 


魔女は知っていたのでしょう。Cちゃん、ココアの女性陣も知っていたのだと思われます。

 


もし、ユーレイがキャアを差し向けた目的が「死にたくない」ということ(Cちゃんも社会的には死んだということか)にあるのだとすれば、ユーレイも知っていたのでしょうか。

 


ウガッコは個人的に手紙がきていたので、例外ということにしておきます。知っているか知っていないかと言われれば知っていなかったのではないでしょうか。

 


ゴッチは知っていたとすると、2人の息子が可哀想すぎるので、知らなかったのでしょう。

 


主人公はきっと知っていたのでしょうね。そうでなければ、OGの小説に主人公の気持ちは書けなかったでしょうから。

 

まとめ


・OGの計画をウガッコ、ゴッチ以外の全員は知っていた。

 

・屋上の屋敷及び、血痕などはすべてダミーだった。

 

・主人公がOGに自首を勧めたのは、計画を知らない2人と代理のキャアを殺したから。

 

・舞台は屋敷だった。

 

・ココアはCちゃんとして、当初同窓会に参加していた。そのため魔女には影が見えなかった。

 

・章の名前が「一人目」なのにCちゃんとココア2人が死亡しているのはおかしいため、死んだのはCちゃんに成り代わったココアであり、Cちゃんは不倫相手と逃げたのでは ないか。

 

・主人公が殺されず残ったのは、その通り探偵役だった。

 

・最初、睡眠薬を飲まされてから、ヘリの中で目が覚めるまで一日が経過しており、トリックが仕掛けられていた。

 


こんなところでどうでしょうか?でも自信は全然ありません。(2008.10.29)