・形式


 小説、高校生、青春


 



・あらすじ


高校三年になった理穂、美咲、如月。高校生活最後の夏、心を決めきれずにいる理穂たちをよそに、周囲は着々と進路を定めていく。恋や進路やそれぞれの事情、目の前にある問いかけへの、自分だけの答えはどこにあるのだろう―大人気女子高生グラフィティ・シリーズ第二弾。


 



・収録話数


 



・初出


 



・刊行情報


ガールズ・ブルーII(ポプラ文庫)


2008年4月1日


 


ガールズ・ブルーII(ポプラ社)


2009年8月1日


 


ガールズ・ブルーII(文春文庫)


2009年9月4日


 



・読了日


2009年2月22日


 



・読了媒体


 ガールズ・ブルーII(ポプラ文庫)


 



・感想メモ


まずは、登場人物についてから書いていきたいと思いますが、この本の登場人物達はとても魅力的です。


 


登場人物たち



とくに、格好いいのが美咲です。


 


 


あるとき話の流れで、美咲は理穂(主人公)に人生の目標を尋ねます。理穂は「究極の恋愛をすること」と答えます。いえ、とても良い子なんです。羞恥心やPabo並に純粋な人なんです。それに対して美咲は、「うそくせぇ。ありえねぇ」ときつく言い返します。これは小説の中での発言なので「格好良いな」だけでも良いしそれが普通だとも思うんです。でもこれを現実に当てはめてみると、実際に親しい友達と話しているときは本心で話していますから、このきつい言葉から2人は親しいんだと伝わってくるんです。


 



ただその美咲の哲学は同感できませんでした。
それは「自分にできることはするし、できないことはやらない」ということです。もともと美咲は、病弱でたびたび入院していますし、体力的にもできないことは多いことはわかります。育ってきた環境に影響されたとも言えるでしょう。できないことをすれば、人に迷惑がかかることにもなるかも知れませんし、美咲の場合は入院する事態にもなりかねません。


 


大人と子ども



ある時、理穂達はお花見に行きます。しかしそこは、補導部や健全育成などという腕章をつけたおばさん達がたくさんいたのです。とはいえ彼女たちがそこへ行ったのは夜中というわけではありません。まだ夕方というのが合うぐらいの時間でした。でもそんなことは、おばさん達には関係ないと言うことで、「早く帰るように」とか「どこの高校」などと尊大な態度で尋ねてきます。理穂はその態度に不満で言い返します。当然の反応とも思えます。


 



ですがその様子を見たスウちゃんは理穂を止め、「帰ろう」と言って引っ張っていきます。不満を口にする理穂に対し、彼女は「大人とケンカしないで」と言います。この態度に対し理穂は「あたしが甘ったれのおじょうさんだということを教えてくれる」と評価しています。



ここで、2人の正確の違いを自然に表していると思います。僕は明らかにスウちゃん派です。理由は楽だから、言い合ってもしょうがないから。考え方も彼女と近いと思います。でも結果がどうであろうと、理穂のほうが正しい気がします。


 


確かに、多すぎる、分厚すぎる


 


あるとき、理穂は担任との二者面談に臨みます。舞台は高校三年の夏。進路は決めておくべき時期です。ですが理穂の進路は未定。普段は優しい担任からもお叱りの言葉をもらってしまいます。そんな中で分厚い学校要覧を見た理穂の思い。


 



「みんな、偏差値を頼りに自分の未来を決めているのだろうか。それとも・・・みんな、あたしを除いたほとんど全ての人は、自分のやりたいこととか将来の姿とかが鮮明に掴めていて、迷わず道を進んでいけるのだろうか。」



 


高校三年生が抱くであろう思いを綴ったものです。確かにそうだよなあって共感することができます。(2009.02.27)