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迷宮 /中村文則

・形式

小説、長篇、犯罪

 

 

・あらすじ

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く――。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。

 


・収録話数

全21章

 


・初出

新潮、2012年1月号

 


・読了日

2017年6月20日

 


・読了媒体

迷宮 (新潮文庫)

 


・感想メモ

これまでと文体がかなり異なっていたので驚いた。作者はこの小説が後の『教団X』に繋がると書いており、また『教団X』を「おこがましいことを言えば、これは僕にとっての、『カラマーゾフの兄弟』 です。」と評しているが、『迷宮』も恋愛小説でありながらミステリーであり、家族小説であり、宗教小説でもある。『迷宮』は大長編ではないが、その意味では『カラマーゾフの兄弟』的だ。それにしてもこれだけ影響を受けている人がほんの少ししか裁判(のシーン)を描かないのはどうしてなのか聞いてみたい。(2017.06.20)